おやつとごはん

スイミーでは、子どもたちのすこやかな成長に欠かせないおやつとごはんを重視しています。朝から5時間6時間と授業を受けがんばっている小学生が放課後にランドセルをおろしていただくおやつは、単なる栄養補給ではなく貴重なリラックスタイムでもあります。18時からいただく夕食は、家庭で食べないことをマイナスにしない楽しく有意義な時間にしたいものです。わいわいがやがや、お友だちや先生とにぎやかに囲む夕食がうれしい食体験になるように、子どもたちも先生もみんなで一緒に準備します。

学童保育にごはん先生が常駐することは、子どもたちの生活に大きな安心感を与えてくれます。新生活に胸をふくらませる4月から終業式を迎える3月まで、小学生は楽しくも忙しい一年間を過ごします。そして、スイミーの「食」も春夏秋冬の季節の移り変わりと並走しながら姿を変えていきます。髪を濡らすほどに汗をかく猛暑の日のおやつにはゼリーやアイスやスポーツドリンクを。運動会前で疲れていれば、ぱっと手の出るおにぎりやパンを並べてエネルギーを補給。寒い季節はお汁粉やスープなどのあたたかいものでほっこりと。スイミーから塾に行く子が軽食として持ち帰るおにぎりの具には好物を入れて…。子どもの様子にあわせて用意されるおやつとごはんには、ごはん先生の愛情がつまっています。

「同じ釜の飯を食う」ということわざがありますが、ごはん先生のおやつとごはんを一緒に食べるうちに集団としての連帯感も生まれます。決して家族ではないけれど、家族のような親密さと信頼関係ができたらしめたもの!「旬の味覚を味わってほしいから、今日は新玉ねぎをそのままソテーしました。玉ねぎが苦手な子もひとくち食べてみてね」。野菜嫌いの小学生も、ふだんから空になった水筒にお茶を入れてもらい、あれこれと好物をリクエストしているごはん先生の頼みとあればなんとかチャレンジしてくれるものです。ごはん先生の本分である食育も、基本には子どもとの信頼関係が不可欠なのです。

心身ともに大きな成長過程にあり、個人差も大きいのが小学生です。なんでもぱくぱく食べられて「食べるのが楽しい!」という子もいれば、食が細かったり偏食が強かったりしておやつや食事の時間を苦にしている子もいます。アレルギーのため、みんなと同じものを食べられない子もいます。本来は楽しいおやつやごはんの時間がそれらの理由から苦痛にならないように、ごはん先生はひそかに工夫をしています。

小食でも完食できるようにごはんやおやつの「小」を作り、副菜は自分が食べられる量を各自で盛りつける。偏食から便秘がちだと聞けば玉ねぎやじゃがいもをすりおろして食感よく食物繊維がとれるように調理する。牛乳アレルギーの子がいれば豆乳を使ったグラタンにしてみんなで同じものをいただく。これらの配慮が子どもに伝わると食べないこともあるため、ごはん先生の努力はなかなか表に出ませんが、愛情は伝わっていくから不思議です。「一生懸命つくったから一口は食べてね」「これは食べられると思うよ」。ごはん先生の励ましを受けて苦手な食材に挑戦したり、仲のいい友だちにつられて食べ残しが減っていったりと、食事を重ねるうちに成長していく子どもたちの姿には感動的なものがあります。

そして最後に加えるとすれば、ごはん先生がいることの最大の魅力は、ごはん先生に対しては子どもたちが直感的に甘えられるということではないかと思います。遊びや学習の合間に子どもたちはふらっと台所にいって「せんせ、今日のごはんなに?」と声をかけます。おいしそうな匂いを漂わせて煮炊きをする姿に子どもたちが感じる信頼と幸福感は他では置き換えのできないものです。学童保育でおやつやごはんを提供することには苦労もありますが、それを超える価値があると自信をもって伝えたいと思います。そして今日もごはん先生は子どもの姿を見ながらキッチンに立ち、食卓を一緒に囲んで子どもたちに寄り添っています。