今日は、九州大学大学院理学研究室生物科学部門植物多様性ゲノム研究室での体験学習です。当研究室はアサガオを材料として植物の形づくりの仕組みや変異の原因となる動く遺伝子の構造や機能の研究を行うため、1998年に仁田坂先生により開設されました。アサガオの原産はメキシコなどの中南米と考えられるものの、起原地に多様性が高いそうです。箱崎から伊都キャンパスに昨年移設されたアサガオハウスに入り、仁田坂英二先生と岡本、宮本大学院生からお話を聞きました。ハウスのアサガオは約3000本、猛暑のため今年は種まきを遅くしているそうで、花は少ないものの、葉に裏面がない品種、ガクがあり花がない品種、つるが垂れ下がっていて上にのびない品種など珍しいアサガオがたくさんありました。中には10万本に一本という品種もありました。
ハウスの外には蓮などの植物がいきいきと育ち、オタマジャクシなどの生き物もたくさんいます。フットワークの軽い仁田坂先生は、「生き物をみたい」「機械が好き」など子どもたちの関心にあわせて、飼育中のヘビを出してくれたり、ハウスの管理システムやキャタピラなどの農作業機器も動かしてくれました。ハウスの水やりはタイマーで管理され、ハウスを暗くすることで日照時間も調節できるそうです。特別にアサガオの種の保存庫にも入れてもらいました。内部は4度に保たれており、「涼しい!」と子どもたち大喜びです。7階にのぼって見下ろす伊都キャンパスは、日本一ひろいキャンパス、西日本最大の図書館など見所がたくさんです。左手の小高い丘には伊都国の古墳が広がっていました。学生食堂で九大生にまじっておいしい昼食をいただき、記念写真もとりました。仁田坂英二先生のお話と実体験に目を輝かせていたスイミーの子どもたち。たくさんの植物を見て、触れ、感動する体験をすることができました。この貴重な体験学習により将来、生命現象に深い興味と関心を持ち、研究に意欲をもつ大人になってほしいと思い帰路につきました。
研究施設に入っての貴重な体験学習をさせてくださった仁田坂先生と研究室のみなさん、同行してサポートしてくださった央先生…多くの方のサポートに心から感謝申しあげます。そして、小学生のときにアサガオの魅力にめざめ、関心を深めて研究の道に進まれた仁田坂先生ご自身についても、ぜひいつか子どもたちにお聞かせいただけたらと願っています。