今日のテーマは、古代の暮らし。福岡市埋蔵文化財センターの力武卓治先生と阿部泰之先生をお迎えして勾玉をつくり、祖先の暮らしを学びます。
「僕は、私たちの祖先のことを知りたくて考古学者になりました。土器を耳にあててごらん、何が聞こえるかな」
「この骨は、頭は大人の大きさだけど、手足は子どものように小さいでしょう。この人は小児まひで寝たきりだったと思うけれど、大人たちはその子が成人するまで大切に育てていたことがわかります。みんなのご先祖さまはとてもやさしい人だったんだね」
貴重な出土品にふれ、縄文人や弥生人の生活に思いをはせた子どもたち。
「こんなにやさしいご先祖さまがいるんだから、みんなもやさしい人になれますよ」
考古学という学問の世界から発せられた力武先生の美しいメッセージは、子どもたちの心に残ったことと思います。
力武先生からスイミーへの宿題は、勾玉について考えること。
古代のアクセサリーとはわかっていても、勾玉がなぜこのかたちなのか、モチーフが何かはわかっていないのです。1時間ちかく石をけずり勾玉を作りながら、「角のかたちじゃない?」「虫かなあ…」と想像した子どもたち。解明されていないことを自分なりに想像する楽しみを、未来を生きる子どもたちに与えてくださった力武卓治先生と阿部泰之先生、すばらしい体験をありがとうございます。これからもご教授くださいますようお願いいたします。
(H)