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「目の見えない人が見ている世界」

本日の先生は、視覚障害を持つ当事者として障害に関する総合支援活動を行っておられる吉住寛之さんです。

「僕は小学5年生のときに目が見えなくなりました。僕は全盲でまったく見えませんが、視覚障害者には、光や明暗がわかる人、弱視、色覚障害などいろいろな人がいます」「まず最初にみんなの名前を教えてくれますか?」

「○○小二年の○○です」「漢字は○○って書くとよ」

子どもたちの言葉が重なると、「聞き取れないから一人ずつしゃべってくれるかな」と声をかけ、名前をキーボードのような機器に打ち込んでいきます。「先生、これなあに?」「ブレイルメモというんだよ」

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自己紹介の後は、先生を囲んでおしゃべりです。「みんなは目が見えない人に会ったことはある?」「地下鉄西新駅で会いました」「天神で横断歩道を渡ってた!」「杖と盲導犬の両方あったよ」

音の出る信号機(音響式信号機)には『通りゃんせ』等のメロディ式と、南北方向に渡る『カッコウ』、東西方向に渡る『ピヨピヨ』等の擬音式があること。しかし、よく聞き取れないこともあるし、そもそも音響式信号機が設置されていない横断歩道も多いため「青になりましたよ」とひと声かけてもらうと視覚障害者の方は助かること。白杖のこと、点字ブロックの種類や盲導犬についても教えてもらいました。

座学の後は、アイマスクをして飲み物とお菓子をいただくブラインド体験です。3グループにわかれ、それぞれの飲み物が何かを当てます。

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「カルピスやない?」「麦茶と思うけど…」「水! ぜったい水!」

正解はアクエリアスでした〜! 先生曰くスポーツ飲料は難しいそうですが、味覚も視覚に負うところが多いことがわかりました。

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ビール缶に入った「お酒」の点字、シャンプーボトルのきざみマーク、キーボードの5にある突起や配列など、目の見えない人だけでなく誰もが使いすいユニバーサルデザインが家庭にもたくさんありました。

吉住先生がお持ちくださった点字の本やカレンダー、手でさわるアートの本など貴重な資料にもふれて、新しい世界を知りました。先生と一緒にいただくランチタイムにも、さまざまな学びがあった様子です。次回8月25日は実際に点字を打ってみますよ、お楽しみに。

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「先生、ここ階段だよ」。Hくん、たくさん動いてくれてありがとう!